-
突然の上唇の腫れ体験談と私の対処法
それは、大事なプレゼンを翌日に控えた夜のことでした。緊張と準備の疲れで、その日は泥のように眠りにつきました。そして翌朝、いつものように洗面台の鏡の前に立った私は、言葉を失いました。鏡に映っていたのは、上唇だけがボクサーのように腫れ上がった、間抜けな顔の自分だったのです。まるでマンガのキャラクターのようでした。痛みもかゆみも全くないのが、逆に不気味でした。触ってみると、ぷよぷよとしていて、自分の唇ではないような感覚。パニックになった私は、まずスマートフォンで「上唇、腫れ、突然」と検索しました。出てきたのは「クインケ浮腫」という聞き慣れない病名。アレルギーの一種で、ストレスや疲労が引き金になることもあると書かれていました。まさに、今の私にぴったり当てはまります。原因はこれに違いない、と少しだけ冷静さを取り戻しました。しかし、問題はこの顔でどうやってプレゼンをするかです。とにかく、少しでも腫れを引かせなければ。私はまず、保冷剤をタオルで包み、腫れた上唇にそっと当てました。ひんやりとした感覚が心地よく、少しだけ腫れが引き締まるような気がしました。次に、刺激を与えないように、朝食は固形物を避け、ストローでヨーグルトドリンクを飲むだけにしました。口を大きく動かすのも怖かったのです。そして、最大の難関である外出。私は、持っている中で一番大きなマスクを探し出し、顔の下半分を完全に覆い隠して家を出ました。幸い、マスクのおかげで、電車の中で誰にも奇異な目で見られることはありませんでした。会社に着いてからも、プレゼンの直前までマスクは外せませんでした。そして、いざ本番。覚悟を決めてマスクを外し、腫れた唇のことは意識しないように努め、必死で話し続けました。幸い、プレゼンの内容に集中してもらえたのか、唇の腫れを指摘されることはありませんでした。そして、不思議なことに、あれほどひどかった腫れは、その日の夕方には嘘のようにすっきりと引いていたのです。ストレスが原因だったのか、今となっては分かりませんが、あの朝の衝撃は、今でも忘れられない出来事です。