ベロにできる口内炎。実は、その「できる場所」によって、あなたの体が発している、不調のサインを読み解くヒントになる、と言われています。これは、主に東洋医学的な考え方で、舌は「内臓の鏡」とされ、舌の各部位が、特定の臓器や心身の状態と、深く関連している、と考えられているからです。科学的な証明とは異なりますが、自分の体と向き合う、興味深い視点として、参考にしてみてください。まず、最も痛く、気になる「舌の先」にできる口内炎。舌の先端は、東洋医学でいう「心(しん)」のエリアです。ここで言う「心」とは、心臓だけでなく、精神活動や、意識を司る、脳の働きも含みます。舌の先に口内炎ができるのは、強い精神的ストレスや、悩み事、睡眠不足などによって、心が疲弊し、「心火(しんか)」という、過剰な熱を持っているサインかもしれません。動悸や、不眠といった症状を、伴うこともあります。次に、「舌の側面(両脇)」に、よくできる場合。この場所は、「肝(かん)」と「胆(たん)」の状態を、反映するとされています。「肝」は、感情のコントロールと、深く関わっています。仕事のプレッシャーや、人間関係でのイライラ、怒りといった感情が溜まっていると、肝の機能が乱れ、その熱が、舌の側面に、炎症として現れやすくなります。また、脂っこいものの食べ過ぎや、アルコールの過剰摂取も、肝臓に負担をかけるため、この場所に、口内炎ができやすくなります。そして、「舌の裏側」にできる口内炎。ここは、歯が直接当たりやすく、物理的な刺激が原因であることが多いですが、東洋医学的には、「腎(じん)」との関連も指摘されます。「腎」は、生命エネルギーの源であり、加齢や、過労によって、その機能が低下すると考えられています。体が、根本的に疲労困憊している時に、サインが現れる場所なのかもしれません。最後に、「舌の根元」や、舌全体が荒れている場合。これは、「脾(ひ)」や「胃」といった、消化器系全体の不調を示している可能性があります。暴飲暴食や、胃腸の疲れが、舌苔を増やし、口内炎の温床となっているのかもしれません。もちろん、口内炎の直接的な原因は、あくまで、粘膜の炎症です。しかし、いつも同じ場所にできるのであれば、その場所が示す、体のサインに耳を傾け、関連する生活習慣を見直してみるのも、根本的な予防に繋がる、良いきっかけとなるでしょう。