唇のカサカサがなかなか治らない。その原因は、空気の乾燥や体調不良だけではないかもしれません。実は、私たちが良かれと思ってやっていることや、無意識のうちに行っている何気ない癖が、唇の乾燥をさらに悪化させている可能性があります。最も多くの人がやってしまいがちなのが、「唇を舐める」という行為です。唇が乾燥すると、つい舌でペロッと舐めて潤そうとしてしまいますよね。その瞬間は、唾液の水分で潤ったように感じますが、これは最悪の悪化習慣です。唾液が蒸発する際に、唇が元々持っていた水分まで一緒に奪い去ってしまう「過乾燥」という状態を引き起こします。さらに、唾液に含まれる消化酵素などが、デリケートな唇の粘膜を刺激し、炎症を起こす原因にもなります。舐めれば舐めるほど、唇は乾燥するという悪循環に陥ってしまうのです。次に、「皮をむく」という行為も絶対にやめましょう。カサカサになった唇の皮がめくれてくると、気になって指でつまんで剥きたくなります。しかし、無理に皮をむくと、まだ準備ができていない未熟な皮膚まで一緒に剥がしてしまい、傷口を作ってしまいます。そこから細菌が入り込んで炎症を起こしたり、出血したりすることもあります。治りを遅らせるだけでなく、色素沈着の原因にもなりかねません。また、食事の際に「ティッシュでゴシゴシ拭く」のもNGです。食後に口紅や油分を落とそうと、ティッシュや紙ナプキンで強くこするのは、唇の薄い皮膚にとっては大きな摩擦刺激となります。食事の後は、優しくティッシュで押さえるように拭くか、濡れたおしぼりなどでそっと拭うようにしましょう。そして、意外に見落としがちなのが「合わないリップクリーム」です。リップクリームに含まれる香料や着色料、特定の成分が肌に合わず、かえって荒れを引き起こしていることもあります。もし、リップクリームを塗っても改善しない、あるいは悪化するようなら、一度使用を中止し、低刺激性のものに変えてみることをお勧めします。これらの無意識の習慣を見直すことが、カサカサ唇から脱出するための第一歩です。